飲食店に休業要請し県立学校は部活休止も施設時短営業も
広島県に8月27日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発出された。県内でも感染力の強いデルタ株への置き換わりが進み感染者が急増し、広島県の感染状況は最も厳しい「ステージⅣ」。まん延防止措置から移行し、飲食店に休業の要請や県立学校には部活動の休止などより強い対策を打ち、感染の広がりを食い止めていく。期間は、9月12日(日)まで。
県では、宣言発出に伴い期間中、県内全域の酒類またはカラオケサービスを提供する飲食店へ、原則、休業を要請する。休業しない場合は、午後8時までの時短営業に加え酒やカラオケ設備を提供しないよう求める。1000㎡を超える大型商業施設へは、8時までの時短に加えて、入場整理券の配布や人数制限などしてもらい人流抑制を図る。広島市内の百貨店では、営業時間を一時間、もしくは三十分短縮することにしている。
県民に対しては、県外往来は最大限自粛し、生活に必要な買い物を含めて外出の半減を促している。事業所ではテレワークなど活用し、出勤者を7割減。特に夜間の外出をやめ、午後8時以降の勤務を抑制するよう強く呼び掛けている。
県教育委員会では、県立学校への対応として、部活動は原則、休止(大会・コンクールなどは除く)。修学旅行など校外活動は中止もしくは延期。文化祭・体育祭は、感染リスクの高い飲食物 の提供・騎馬戦などは実施しないことを決めた。
広島市では、新たに植物公園や安佐動物公園、運動広場など市所管の180施設を休館する。すでに休館している292施設を加えると、472施設になる。廿日市市でも、宮島水族館やはつかいち文化ホールウッドワンさくらぴあ、グローバルリゾート総合スポーツセンターサンチェリーなどの市所管の施設を休館にした。さらに広島市と廿日市市の一部公園では、運動施設や遊具の利用できない。
県によると、県内の8月18日〜24日の一週間の感染者数は2335人。一週間前の1176人に比べ倍増している。療養者数は10万人に対し92・7人、新規報告者数は83・1人、入院率は14%。広島市は、同じく直近一週間の療養者数は99・8人、新規感染報告者数が96・2人、陽性率12・6%、感染経路不明率50・5%でいずれも県の数字を上回る厳しい状況。県では、改めて自身の行動をもう一度見直すよう訴えいている。