伝統工芸の広島仏壇を広く知ってもらおうと、仏壇を製造販売する「清水ぶつだん」（廿日市市大野中央）が2022年、店内に本格的なシミュレーションゴルフの体験練習場をオープンしました。

同店二代目の清水一さん（42）と妻の愛子さん（42）は「気軽に楽しめる場を併設することで、入店への敷居を下げたい」と話します。

練習場は完全貸切制。プライベート空間でシミュレーションゴルフを楽しめるうえ、インストラクター経験のある愛子さんが体験者をサポートします。

利用料は、弾道測定器「Sky Trak」の使用料込みで50分間打ち放題1,500円。愛子さんによるスイング診断（500円）もできます。「スイングを映像化するので、しっかり分析でき修正ポイントも一目瞭然。少しのアドバイスで劇的に変化することも珍しくありません」。初心者も挑戦できるよう、貸し出しのゴルフクラブも備えます。

練習場の隣りには、極楽浄土を表現した美しさを放つ金仏壇が並びます。

広島仏壇の製造工程は「七匠（ななしょう）」と呼ばれる7つの専門の職人たちによって分業され、約3ヶ月かけて一つの仏壇が完成するそうです。しかし、職人が高齢化し後継者問題に直面。二代目の一さんは下地、漆塗り、金箔貼り、仕上げの4工程を一人で担っています。

一さんは「時代に合わせて仏壇の形は変わりつつあるが、技法や技術は変わらない。先祖へ手を合わせる場として守っていかなければならない」と、強い思いを語ります。

愛子さんは「仏壇は敷居が高いイメージがあるが、なくしてはならない日本の伝統工芸。お店に来てこの美しさを感じてほしい」と来店を呼び掛けています。

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