広工大高が最新デジタル機器をそろえたラボをお披露目
広島工業大学高校(広島市西区井口5丁目、山口健治校長)が、2022年度から科学や技術、数学、芸術、教養などを組み合わせたSTEAM教育を取り入れた「K−STEAM類型」を新設します。新たに最新デジタル機器を備えた「実習工房CLL(クリエイティブ・ラーニング・ラボ)」を整備。9月20日には、受験を控えた中学3年生と保護者を対象にした説明会がありました。
STEAMとは、Science=科学、Technology=技術、Engineering=工学、Art=芸術、Mathematics=数学の頭文字を取った造語。さまざまな分野を横断的に学んでいく新しい教育として注目されています。
広工大高では、普通科の特別進学類型と総合類型に加え、生徒数約80人のK−STEAM類型を開設します。独自にArtのAに遊び心を加えるなど特色あるカリキュラムを組み込み、創造的でクリエイティブな人材育成を目指します。
実習工房CLLは、以前、電気実習棟だった建物を改装したK−STEAM類型の専用教室。3DプリンターやUVカッター、データを基に樹脂やアクリルも削ることのできる機械など最新機器を備えます。高校への導入は日本では初めてというアメリカ製の大型木材加工用CNCルーター(ShopBot)は、パソコンで描いたデザインを基に自動で木材を切削などしてくれるそうです。木を切る技術を習得する必要がなく、新たなものを作る発想に集中できる環境をつくります。
9月20日は約40人の生徒が、類型の説明を受けた後、実習体験で革製のキーホルダー作りに挑戦しました。4つある図柄を一つ選びノートパソコンで文字や絵を描き、レーザープリンターで作る工程など興味深く見ていました。広島市佐伯区の市立五日市南中学校の女子生徒は「パソコンに興味を持ち、デザインするのが楽しかったです。来年、ぜひ入学したい」と話していました。
山口校長は「広島工業大学や広島工業大学専門学校とも連携しながら、クリエティブでイノベーションを起こす人材を育てていきたい」と抱負を話しています。