「子どもたちに命の尊さを伝えたい」8月4日に平和創作劇「I PRAY」公演
子どもたちによる平和創作劇・ミュージカル「I PRAY 2021」が8月4日(水)午後6時半〜、JMSアステールプラザ(広島市中区加古町)で開催される。子どもから大人までの出演者約30人が平和の尊さを伝えようと、原爆が投下された日の様子や復興に向けて立ち上がる人々を演じる。YouTubeでのライブ配信もある。特定非営利活動法人I PRAY主催。
「あまりの痛さに意識無くなるはず。想像して!」
7月11日、宇品公民館での練習には、2歳を含む幼児、小・中・高校生、大学生、成人の24人が参加した。
原爆が投下された日の場面を繰り返し練習。「あまりの痛さに意識無くなるはず。想像して!」と、総合プロデューサーの木原世宥子(ようこ)さんの檄が飛ぶ。
「火傷したことのある人はいる?ちょっとの火傷でも痛いでしょう?それが全身だよ」
全員が床に這いつくばり、叫び声や呻き声を上げる演技を何度も繰り返す。子どもを抱きしめ泣き叫ぶ母親、何が起こったか分からず大声をあげ頭を抱える男性など、当時の混乱を子どもたちなりに想像し演じていた。十年以上の出演歴を持つメンバーが他の出演者に演技指導するなど、子ども同士で声を掛け合い、マスクで汗だくになりながら稽古に臨んでいた。
被爆者の気持ちを観客に伝えたい
平和創作劇「I PRAY」は、二十六年前から毎年公演。当初から、木原さんが総合プロデュースを務め、演技・振り付け指導を担ってきた。木原さんは「(原爆という)悲劇が二度と繰り返されてはいけない。戦争のない平和な世界を願い、子どもたちの素晴らしい笑顔を消さないでと訴えたい」と、同創作劇への思いを話す。
今年、初めて参加する瀬戸初菜(にいな、高1)さんは「学校であまり平和学習をしないので、戦争や原爆のことに触れる機会を持とうと思った」という行動派。
同じく初参加の井出優里さん(中1)と莉緒さん(小5)姉妹は「昨年の I PRAYを観て、自分も出てみたいと思った。被爆者の気持ちを自分なりに演じて、観客に伝えたい」と練習に励む。
また、小学1年生のころから親と一緒に参加してきたという丹睦月さん(20)は「木原先生は親の次に近い存在。教えてもらったことをしっかり受け止めて、多くの人が平和に興味を持ってもらえるように頑張りたい」と、本番へ向け意気込んでいた。
当日、開場は午後6時。前売り券は1000円(税込、以下同)、当日券は1500円。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入場制限・入場者確認をする。詳しくはホームページ(http://www.ipray.jp/)で確認を。
Youtubeのライブ配信も、同ホームページから観ることができる。
問合 | 特定非営利活動法人I PRAY事務局 082-909-2822(平日午前10時〜午後5時) |