サンフレここだけ話 vol.2
西広島タイムスエリアの広島市佐伯区出身でサンフレッチェ広島の広報として活躍する浜田晃(はまだ こう)さん。
このページは、浜田さんがサッカーの広報を通して感じたスポーツや地域の魅力を、自由に楽しく真剣に紹介するコラムです。
サンフレチームのウラ側もちょっぴり登場するかも!?
広報という仕事
今回は、プロスポーツチームの広報の仕事についてお話したいと思います。
昨年この職に就いてから、周囲の方に度々こう聞かれます。
私自身もこの仕事に入るまでは同じような疑問を持っていました。ただ、答えはいたってシンプルで、
というものです。
一般企業の広報とは、会社全体のことをよく理解し対外的な発信を担うこともあれば、社内報などで社内のことを社員に周知させることもあるかと思います。発信する手段として、テレビなどのマスメディア、HP、SNS、YouTubeというオウンドメディアを活用することなどが挙げられます。情報を仕入れ、さまざまなメディアを媒体として発信するには、各所のコミュニケーションと人間関係が鍵になるでしょう。以上のような仕事は、プロスポーツクラブでも同様です。
もっとも大切なのは信頼関係を築くコミュニケーション
では、興行としての試合を成立させるための広報とはどういった仕事でしょうか?
プロスポーツチームは、試合がメインのコンテンツです。広報担当者はメディアオフィサーとして、試合を円滑に運営するために必要な役割を果たさなければなりません。試合会場でメディアの方たちが放送や取材をしやすいように導線やエリアを考え、また発信して欲しいネタをその場で伝えることも仕事の一つです。
記憶に新しいところで例を出すと、オリンピックが分かりやすいかもしれません。金メダルをとった選手が試合終了直後にインタビューを受けていたと思いますが、その段取りや選手をインタビュアーの場所まで案内するのは広報です。時々、ちらっとテレビに映り込んでいた、あの方たちです。
実はここには少し難しい部分もあります。
それは、選手達も1人の人間であるということです。試合に勝ったあとはいいですが、負けた試合のあとは喋りたくない気分にもなります。
そのような場合でも、試合後のインタビューはルールで決まっていることなので遂行しなければなりません。たとえ、選手に話しかけづらくても、大会、試合の運営面からインタビューを成立させなければならないのです。
そこで大事となってくるのは、選手との日ごろの信頼関係だと思っています。日ごろから会話したり練習を見たりする中で、選手の特徴や性格をつかんだ上で、コミュニケーションを取ることがより一層大切になってくるでしょう。
クラブ広報の仕事は、一見何をしているのか分からない仕事に見えるかもしれません。しかし、人とのコミュニケーションの中で信頼関係を各所と築き仕事をしていくのは、一般的な企業の広報と同様ではないでしょうか。
次回はクラブが大切にしている価値観である、育成型クラブについてお話したいと思います。
前回のコラムはこちら↓
1990年生まれ。佐伯区の彩ヶ丘小学校→三和中学校から、広島皆実高校へ進学。高校3年のとき、全国高校サッカー選手権大会で優勝した経歴を持つ。二年前、大手企業からサンフレッチェ広島へ転職し、広報に従事。チームのPR活動はもちろん、サッカーを通じて地域貢献活動にも尽力する。
※サンフレッチェ広島広報”ハマコー”こと浜田晃さんの「サンフレここだけ話」は、”サンフレッチェ”の名にちなみ、毎月「3(サン)日」に配信します。次回は、11月3日です!お楽しみに!