26回目の「I PRAY」で子どもたちが平和の思い熱演
原爆の日を前にした8月4日、平和創作劇・ミュージカル「I PRAY(アイプレイ) 2021」がJMSアステールプラザ(広島市中区)であった。子どもを中心に出演者約30人が、原爆から復興に向け立ち上がる姿を力強く演じ、時には歌とダンスを交えながら、戦争の恐ろしさ、命の尊さ、平和の大切さを伝えた。特定非営利活動法人I PRAY主催で、26回目の公演。
黙祷後、ピースコンサートがあり、キーボード奏者の野村彰浩さんが登場。荘厳な音色を響かせ、途中ではI PRAY総合プロデュースの木原世宥子さんがバックダンサーとして華を添えた。さらに産婦人科医でもあるシャンソン歌手の温泉川梅代さんが歌声を響かせた。
舞台が暗転し「I PRAY」がスタート。公園で楽しく遊ぶ子どもら。何の変哲もない日常が突如、飛行機の音でかき消される。閃光が走ると辺りは一変。焦土と化し、舞台は真っ赤に。「お母さん、どこ」、「水〜」とうめく人、子どもを抱きしめ助けを求め泣き叫ぶ母親の姿。だが、家族を失いながら、生きる希望を糧に力強く立ち上がる被爆者たちを熱演。さらに原爆の犠牲者、平和への祈りをダンスで表現した。
フィナーレでは、出演者やスタッフらが壇上に立ち「いのちの歌」を合唱。最後、木原さんが「今後も子どもたちと平和の波を届けるために頑張っていきます」と締めくくった。