吉和手前にある週末営業の「手打ちそば かとう」は香りにコシに味もこだわり我流で突き詰め来年開店十年
廿日市市吉和に来年でオープン十年目を迎えるそば屋「手打ちそば かとう」があります。店主の加藤隆さん(69)が未経験から始め、蕎麦の味や風味、コシにこだわり、我流で探求。今では県外から同店の味を求めて訪れ、昼にはそば切れになることもあるほど人気の店です。
そばは、白色に近い色味の二八蕎麦。信州の製粉所のそば粉と地下水を使用。香りや味、コシを際立たせるためその日に打ったそばを提供しています。そばつゆで使う北海道の利尻昆布と大分県産の干し椎茸は地下水に十時間近く浸けるそうです。鰹でとった出汁と地元佐伯醤油の蕎麦返しを合わせ、ほのかに甘みのあるだしの効いた味わいに仕上げています。
そばは、ゆで上がり直後が香り・味ともにもっとも良いそうで、「より美味しく食べてもらうため、ゆで上がりからが勝負」と配膳まで時間を掛けないように心掛けています。さらに客がすぐ食べることができる状態か見極めて、ゆで始めるこだわりっぷり。
近隣市町や他県から同店の味を求めてくる人も。昼が終わる前に、そばが無くなることもあるためオープン一時間前から店前で待つ人もいるそうです。
同店は、加藤さんが定年退職後に開店。そば打ち未経験のため手探りで始め、打ち方を一から自分で調べ研究し、蕎麦の有名店に務めて学ぶなど理想の味を追求。全国各地の製粉所を回りそば粉を選定し、出雲そばなど試しながら試行錯誤を繰り返してきたといいます。
加藤さんは、オープン当初から一緒に店を切り盛りしてきた中島眞知江さん(71)の支えが大きいと言います。「そばつゆやそば本来の味など一緒に考えてきた。(中島さんの)支えがあったからこそ今まで続けてこれた。今では店の味を求めて来てくれるお客さんがいる。身体が動く限り期待に応えられるよう頑張っていきたい」と話しています。
同店のメニューは、「ざるそば」(800円)、吉和産の舞茸を使った「きのこそば」(1000円)、ざるそば定食(1000)など全11品。今年新たに鴨そば(1250円)、鴨なんばん(1250円)など3品をメニューに加えています。
<手打ちそば かとう>
住所 | 廿日市市飯山1894 |
電話番号 | 0829-72-0962 |
営業時間 | 午前11時〜(なくなり次第終了) |
定休日 | 月〜金 |
駐車場 | 有り |
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