廿日市市原にガラス工房 「温もり」をテーマにしたガラスがずらり
廿日市市原に、「吹きガラス工房Fuji321」がある。工房には「温かさ」をテーマにデザインされたガラス細工が所狭しと並ぶ。工房を営む藤島孝臣さん(44)が一点一点手作りしたオリジナル作品。一輪挿しや酒器など日常生活を彩る作品を中心に取り扱い販売もしている。
作品の特徴は、風合いと流線的な曲線。淡いコバルトブルーやグリーン、グレーなど落ち着いた色味が中心。透明色でも市販品と比べ淡い飴色に仕上げているそうだ。造形時に真円をわざと湾曲させ、柔らかな流線を落とし込んだ作品も。ガラスの厚みを持たせるなど、手に取った際に温もりを感じてもらえるよう随所にこだわりを見せる。
作品は、食器や酒器、電球のガラスボール、花瓶など大小さまざま。琉球ガラスの細やかな気泡を取り入れた小皿や二年かけて編み出した陶器柄の片口など多彩にある。
作品にこだわるあまり、ガラスを膨らます吹竿や模様をつける器具などは手作りした。既製品を使わないことで、独自のシルエットや味わいを生み出せるという。
藤島さんは呉市出身。2000年に沖縄県へ渡り琉球ガラスを九年間学んだ後、広島県に戻りガラス作家の舩木倭帆氏に師事。2014年に現所に工房を構えた。ワークショップや催しへの出店、大手デパートでの個展などを開催。近年、ミシュランガイド広島の星を獲得したレストランなどで採用されるほど、知名度が広がってきた。
藤島さんは「ガラス自身の美しさだけでなく、光が当たり映る影の模様も魅力の一つ。冷たいイメージを払拭し温もりを感じてもらえれば」と話している。
同工房では販売や体験もしている。営業日時は不確定。訪ねる場合は、事前に問い合わせて確認を。同店への道中は、離合が難しい箇所もあるので注意を。
料金(一例)
片口 | 5,000円 |
ぐい呑 | 4,800円 |
一輪挿し | 2,200円 |
吹きガラス工房Fuji321
廿日市市原83–80
☎090-3790-7065
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