ライター/光井 祐子
広島県立可部高等学校(安佐北区可部東)の南西に位置する「寺山公園」。園内に、広島市冒険遊び場事業「てらやまプレーパーク」があります。禁止事項を減らし“自分の責任で自由に遊ぶ”をモットーにしており、木、火、水、土など自然を生かした遊びを子ども自身が創り出し、生きる力を育む場所です。
2010(平成22)年に寺山公園の開設。同時に、広島市の委託事業として園内常設のてらやまプレーパークが始まりました。
駐車場に車を停めてから茶色の納屋に向かって歩くと、東屋の柱に「てらやまプレーパーク」の立て看板があります。現在は感染症対策として一週間のうち三日間オープン。プレーパークを利用する人は、納屋の隣りにある受付のテントまで足を運んでください。
子どもの「やりたい!」を尊重。適度な距離で見守ろう
受付で出迎えてくれたのは、プレーリーダーと呼ばれる常駐するスタッフ。最も子どもの目線に近い立場で遊び場に関わる“遊びの専門職”で、子どもが自由に遊び生き生きと過ごせるように寄り添ってくれる存在です。
利用者は名前、居住地域などを用紙に記入したあと、子どもの名前を書いたテープを洋服に貼ります。利用料金は無料です。
納屋には、はしごが掛かっています。子どもが自ら「上ってみたい!」と思ったらチャレンジさせてみて。親が支えたり手伝ったりすると、我が子の学びのチャンスを逃してしまうそう。保護者は、子どもの「やりたい!」という気持ちを尊重し適度な距離で見守ることの大切さを、プレーリーダーの姿から学べます。
もちろん大人もはしごを上ることができます。納屋の上は公園や街並みを見渡せる展望台のようでした!大人自身も、子どものころのように無邪気に遊べるのがプレーパークの良いところです。
砂場や手作り遊具で自由自在に遊ぶ
円柱型の木の骨組みの下は、地元の小学生が穴を掘り起こして作った砂場があります。グラウンドの土のような硬さだった場所が、子どもたちの自由な遊びによって砂場に開拓されたことは、プレーパークの醍醐味ですね!ショベルやお鍋、フライパンなどで砂場遊びができます。
他にも、廃材を利用しのこぎりや釘を使った工作や、火を起こし持参した砂糖でべっこう飴を作ったり、好きな物を焼いて食べたりすることもできます。
遊具に改造された東屋もありました!至る所に吊り下げられたロープをよじ登ったり、ターザンロープのように移動したり。ブランコのように座ることもできます。斜めに立て掛けられた板とマットレスもあり、「どのように遊ぼうか?」と考えるだけでワクワクしてきます。
未就園児の子どもも安全に遊べる、木の実を転がす手作りおもちゃもあります。大きなどんぐりと小さなどんぐりが違う動きで転がっていくのを、幼い子どもが面白そうに眺めていました。
園内の別の場所には複合遊具も設置されています。グラウンドも広く、気兼ねなくボール遊びなど楽しめる場所です。いろいろな遊び方ができる寺山公園は、他にはない魅力でいっぱいです!ぜひ遊びに行ってみてくださいね。
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