vol.25 鎮静剤使いすぎでふらっふらの娘。
◇2017年 夏
入院3日目。
最後の検査であるSPECT検査で、お昼からと夕方、2回の画像検査があった。
1回目。小児科の担当の先生が注射で鎮静後、MRIを撮るような大きな機械で撮影。最後の方で鎮静が切れて起きてしまったけれど、チェックした先生からOKが出て無事終了。
時間を空けて2回目。先生が再び鎮静後撮影を開始するも、問題発生。鎮静が効かなくなってる!
開始直後に「うーん」と声を出して足が動き出す。先生が慌てて飛んできて鎮静剤追加。さらに、残り15分で「ママ~!」と叫んで起き上がろうとするので再び鎮静剤追加。そして終了間際にもう一度…
結局、娘の体重13㎏に対して、45㎏の人に使う量ほどの鎮静剤を使用。しかも検査中にだいぶ動いたので、目が覚めても台に縛られた状態で待機して画像を確認。なんとか技師さんのOKが出て、無事終了した。
この日1日で60㎏の人が使うくらいの鎮静剤を使われた娘。しかも3日連続で鎮静、鎮静、鎮静(!)
先生によると「鎮静剤はいちばん体から抜けやすい薬で蓄積しないはずだから大丈夫なはず」とのことだった。
部屋のベッドに戻っても、泥酔した人のように、わけわからないことを口走りながらふらふらしている。
しかし心配する私をよそに、ぼーっとしながらも、「食べる!食べる!」と叫ぶ娘。看護師さんにごはんを持って来てもらうと、朝から絶食していたこともありスープをぺろりと飲んでから、好物の豚の生姜焼きをパクパク美味しそうに食べた。
そうして3泊4日の検査入院は無事終了!
外に出ると、久しぶりに浴びた暑い暑い8月の日差しが本当に気持ちよかった。
検査結果が出るのは1カ月程先。
この検査結果を見て、治療法の選択に悩むことになる…。
※このコラムは、西広島タイムス紙面に2019年から連載した内容を加筆・修正して掲載しています。
【 コラム作者 】
広島市在住の3児の母。
末娘が2歳のとき「結節性硬化症」という難病と診断される。
子どもの病気や障害と向き合いながら、子育てや仕事に毎日奮闘中。