広島なぎさ高が11年ぶりに「軟式野球の甲子園」で奮戦
広島市佐伯区の広島なぎさ高校が、8月25日〜30日に兵庫県であった「第66回全国高校軟式野球選手権大会」に出場しました。広島県予選会、 西中国大会を優勝し、十一年ぶりに出場を決めた「軟式野球の甲子園」。1回戦で破れましたが、強豪相手に試合後半まで接戦にもつれ、学校としては歴史的な1点をもぎとりました。
今年のなぎさ高軟式野球部は、1、2年生が合わせて12人に対して、3年生はマネージャー含め16人。人数が多いため競争があり互いに切磋琢磨することでチーム力も上がったよう。だが、新チーム結成後、昨年の秋季大会は2回戦、今年の春季大会は1回戦敗退と勝てない日々が続きました。
7月下旬の県予選会では、広島商業戦で先制されるも逆転し5ー3で勝利。続く広島新庄戦は、山内瑞生前キャプテン(3年、以下同)の先頭打者ランニング本塁打を皮切りに7ー0で勝ち、西中国大会行きの切符を手にしました。続く同大会も優勝。自慢の堅守が機能し4試合で1失策で、全国を決めました。
だが、8月に入ると雨が続き練習ができたのは3回のみ。「気持ちをつくることができず、選手のモチベーションが下がった」(草田圭輔監督)中、迎えた全国大会。1回戦の相手となった松山商業は、全国大の出場は26回目で、今年出た16校のうち最多を誇る強豪です。広島なぎさは先発藤原柊が、6回まで相手打線を抑え込み0ー0の緊迫した展開。。
7回表、8点を奪われたその裏、沈黙していたなぎさ打線が反撃。島田迪、 川口慎太郎、 長谷慎之介の3連続安打で、無死満塁の好機をつくると、2年生の安部恵樹がライトへの犠牲フライで1点を返します。だが後続が倒れ、結局、1−8で涙を飲みました。固い守りが自慢でしたが、松山商戦は、「自分たちの思うプレーができず、焦りが出てさらに固くなりました」(山内前キャプテン)と1試合だけで4失策。しかし、広島工業大学附属広島時代から入れて過去3度目の出場にして初得点を入れ、学校として歴史に名を刻みました。
草田監督は「選手たちは、0では終わらない立ち向かっていく、最後まで諦めない姿勢を見せてくれました。全国大会に出場し、一番の財産と思います。次の経験につなげれば」と頑張りをたたえています。
山内前キャプテンは「勝ちたかったという悔しさがあります。6回まで0ー0でいったので、7回が悔やまれます。後輩には、また全国に行って今度は1勝してほしいです」と期待を寄せていました。