歯科コラムvol.4 高齢者のお口のケア
年齢を重ねると、口の中では、さまざまな問題が出てきます。全身疾患、唾液の減少(投薬などによる)、歯肉の退縮、また口の中への関心が低くなり定期的に受診をしなくなるなど、衛生状態が悪化していきます。
それに伴い、虫歯の増加、歯周病の進行、喪失歯の増加、入れ歯が合わない、口臭、ドライマウスなどのトラブルが出てきます。そのようなトラブルを放置すると、食事がしづらくなり、栄養状態の悪化、そして全身の衰えと大きく関わってきます。
口の中のトラブルを未然に防ぐには、日々の自宅での口のケアが大切です。一般的な方法は、歯の清掃(歯ブラシ・電動歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスなど)、含嗽法(うがい)、舌の清掃(舌ブラシ)、粘膜の清掃(スポンジブラシ・球形ブラシなど)、入れ歯の清掃などがあります。
また、自宅でのケアと同じくらい重要なことは、かかりつけ歯科医での定期的な検診と専門的なケアを受けることです。現在の自分の口の中の状態を正しく知り、ご自身の状態に合ったケアを歯科医・歯科衛生士など専門家から指導を受けることが大切です。
口のケアは、歯や口の疾患を予防し口の機能を維持することで、生活の質の向上を図ることができます。また口の中の細菌数を減少させて誤嚥性肺炎などの全身疾患の予防、全身の健康状態の維持・向上にもつながります。
チャイルド歯科おとな・こども
院長 山根 剛
廿日市市新宮1−10−43