廿日市市でさくら賞表彰 地元2団体と1人へ
廿日市市の「令和2年度はつかいちさくら賞(後期)」に市民グループ「ええじゃん」とアサリの研究に取り組む前潟干潟研究会、廿日市市文化協会の会長を務める大前順之さん(89)が受賞した。4月19日に同市役所で表彰式があり、2団体と1人に松本太郎市長が盾を贈呈。外国人の住みよい環境づくりや地域資源の保守、青少年の育成などそれぞれの取り組みをたたえた。
ええじゃんは、2004年から市内在住の外国人支援に従事してきた。外国人向けの無料相談や就労支援などに尽力してきた。栗林克行代表は受賞に「京都から来て五十五年経った今、市から表彰されるとは思わなかった。これからが本番。外国人が主体的に活動できるようサポートに回たい」と意気込んだ。
同研究会は、地元大野の漁協組合の有志らで構成。今まで稚貝移植に頼ってきたアサリの生産方法から、種を採取し稚貝に育成する独自の技術「大野方式」を考案。昨年12月の農林水産祭で最高賞の「天皇杯」を受賞した。下戸成治美代表は「(さくら賞受賞を)名誉に思う。これまで以上にアサリを大きく、種がしっかり取れるよう尽力し、百年先を見据え大野の干潟を守っていきたい」と話す。
大前さんは、今まで広島県吟剣詩舞道総連盟の常任理事や晴峯流あけぼの吟詠会の会長、キングレコード吟詠剣詩舞会広島支部副支部長などを務めてきた。2019年には同文化協会の会長に着任している。大前さんは「会員の支えあっての受賞だと感じている。これからも皆さんに迷惑を掛けるが、明るく笑顔のあふれる市に向け協力していきたい」と誓った。
松本市長は、各自の取り組みを称賛。「これからも頑張っていただき、廿日市市を盛り上げて欲しい」と今後の活躍にも期待を寄せた。
【はつかいちさくら賞】
教育、文化、スポーツなどの分野において、廿日市市の生涯学習の普及・推進に貢献した個人や団体に贈られる賞。平成3年度から「生涯学習推進本部表彰」として始まり、平成11年度から「はつかいちさくら賞」となる。さくら賞となってから100以上の個人・団体を表彰している。
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