「ひろしまクリエイター図鑑」と「西広島タイムスわくわく+」が、地元・広島のクリエイターを応援しようとコラボレーション。多彩な才能にあふれるクリエイターを連載でご紹介します。
こんにちは!
ひろしまクリエイター図鑑を主催する、Parade(パレード)の仲尾光平です。
広島を拠点に活躍するクリエイターや、ゆかりのあるクリエイターの魅力を伝え、多くの人に知っていただく活動をしています。
西広島タイムスとコラボレーションし、クリエイターを順番に紹介する連載記事を書いています。
どのクリエイターも「誰かの喜びを創作する」という熱い思いが芯にあり、一途にひた向きに創作に取り組んでいます。
その思いにぜひ触れてください。
ひろしまクリエイター vol.2
8156(ハチイチゴーロク)
日本のモノづくりに触れるべく、京都にて仏像彫刻師より仏像彫刻を学び、仏具金属工芸弟子職人を経験されたという経歴をお持ちの8156さんをご紹介します。
・シンプルデザイン
・幅広い年齢の方に、様々な場面で使っていただける
そんなアクセサリーやコモノ雑貨の制作をされています。
8156さんの手掛ける作品には【Beads Couturiete(ビーズクチュリエイト)】と【Ambient(アンビエント)】というメインシリーズがあります。
【Beads Couturiete】は、出身である広島で製造された高級ビーズを一つ一つ手編みし、上品できらびやかなアクセサリーに仕上げたものです。
ビーズは粒のサイズがそろっているかどうかによってランクが変わり、中でも高級ビーズは粒がそろっているものとのこと。8156さんは、県外で暮らしていた頃、改めて広島の良さを知り広島産のモノに注目するようになりました。地元広島で製造された高級ビーズにこだわるのは、何らかの形で地元に作品を通して還元したい、貢献したいという思いがあったからだそうです。
【Ambient】というシリーズは8156さんの看板商品とも言えます。
この言葉は元来、「環境音楽」という意味の「アンビエントミュージック」からとったそうで、それから感じる「自然・心地よさ・穏やかさ」を表現できれば、と名付けたそうです。
使用している素材「シェル」「パール」「水晶」にはどんな意味があるのでしょう?
「元々、宇宙や地球の成り立ち、今生きている自分たちの時代に至るまでの歴史にロマンを感じるタイプで、これらのパーツはそのロマンに触れることが出来るアイテムでは、と思い使用しています」とのことでした。
《作品紹介》
Beads Couturieteシリーズのピアスとバングル
【Beads Couturiete】シリーズは、広島にあるTOHO BEADS®の粒ぞろいでハイクオリティな製品を使用しており、一粒一粒極細透明ミシン糸を使用しながら丁寧に制作されています。
ビーズボールのイヤーアクセサリー(画像右上)は、きれいな球体に見えるよう試作を重ね、オリジナル編み図を考案して編み上げたものです。
この技法は、他のクリエイターが見たときにいつも「こんなに細かい手作業で、丁寧に一点一点作品作りをしているなんて、本当にすごい」という声を、ぼくもよく耳にしています。
工房紹介
取材当日、8156さんの制作場所はレインボー倉庫広島(広島市西区商工センター)2階のVIPスペース。
こだわりのアイテム①
「自印刷台紙」
販売するときにセットする台紙はレザーのような風合いの紙を選び、商品の雰囲気をより良く見せるためにこだわりぬいて選んでいます。さらに、さまざまなアイテムに対応出来るよう自身で印刷をおこなっています。
こだわりのアイテム②
「台紙穴あけ作業と道具」
台紙の穴あけ作業は、ピアス用のパンチのようなアイテムを使う方が多い中、8156さんはハンマーと穴あけポンチで行っています。オリジナルデザインの台紙は市販の穴あけパンチでは、思った位置に穴をあけることができないそうです。
制作中のおとも
日本の紅茶・和紅茶とオーガニックのフレークが制作のおともです。以前から紅茶をおともにすることがあったのですが、先ほどの広島のパーツを使用したのと同じような理由で「せっかくなら日本のものを」と和紅茶を選びました。
オーガニックのフレークは、制作中どうしても小腹がすいたとき、「スナック菓子よりも健康にいいかも?」と思い選んでいます。
クリエイターからひとこと
8156の作品を身に着けることで、現実を少しでも忘れられる、目に見えない世界を感じてもらえる。
そんな作品を制作していきたいと思っています。ぜひSNSものぞいてみてくださいね。
取材後記 〜案内人から〜
8156さんは、京都で仏具金属工芸弟子職人を経験されただけあって、モノづくりに対するこだわりに「職人」的要素が垣間見える気がしました。
ただオシャレなアクセサリーを作るというわけではなく、素材一つ、使用する台紙一つをとってもきちんと理由やストーリーがあり、それらを使う意味が8156さんの中で明確化されています。
そのこだわりが、作品により一層の深みを与え、手に取る人の満足につながるのではないかな?と感じました。
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