「はつかいちサンブレイズ」燃える常勝軍団目指し始動
廿日市市に2022年、女子硬式野球チーム「はつかいちサンブレイズ」が誕生します。特殊工法によるボイドスラブの設計・施工・管理などを手掛ける㈱ダイサンがメインスポンサーとなり、地域に密着し、女性が活躍できる場を広げるとともに、野球をしたくてもできなかった女子選手の環境づくりをコンセプトに準備を進めています。
総監督に元広島東洋カープの石橋文雄さん(55)、監督には女子プロ野球界では「レジェンド」の岩谷美里さん(30)が選手兼任として就任。元女子プロ野球選手の西山小春選手(23)も加入し、始動しています。
3人に来春の発足を目指している新チームへの思いなど聞きました。
廿日市市が女子野球タウン認定をきっかけに
ーどのような経緯でチームをつくることになったんですか
石橋総監督 (2020年12月に)廿日市市が全日本女子野球連盟の女子野球タウン認定を受け、ダイサンが「女子野球チームをつくろう」という経緯で発足したのがきっかけです。来年の春の発足を目指し、広島市佐伯区杉並台にグラウンドを購入し整備しています。
岩谷監督 私は今年の途中まで女子プロ野球選手として活動していましたが、社長から連絡がありチーム立ち上げの準備に協力してほしいというお話をいただきました。最初は選手として引退も考えていましたが、(峠元幹也)社長の熱い思いやお話を聞き、面白いなと思い一緒にやっていきたいと思いました。
ー現在、どういう活動をされていますか
岩谷監督 今のところ、実質2人で活動しており、SNSでの告知活動や野球指導、また地域の皆様へ挨拶訪問をさせていただいており、一人でも多くの方にサンブレイズのことを知ってもらいたいと思っています。
女子野球の普及発展にも力
ー女子選手が野球をできる環境を目指していると聞きました
石橋総監督 広島は(女子野球チームが)高校が佐伯高校と山陽高校で、来年に部が立ち上がる広陵高校の3校になり、全国的にも広島県は女子野球熱がとても高いです。これからもっと増えて盛り上がってくると思いますし、その先駆けをはつかいちサンブレイズができればと思っています。
ー選手から見た女子野球の現状については
岩谷監督 女子野球の人口はかなり増えてきており、高校、大学、社会人チームの数も増えてきていて、昔よりはやりやすい環境ができてきています。しかし小学生や中学生の女子だけのチームは少ないのが現状です。男子の中に混じって頑張っている女の子もいますが、体格の差や技術の差、精神的なところでもかなり苦労すると思います。その苦労を知っているからこそ、小中学生の女子野球チームがもっともっと増えてきて、女の子たちが活躍できる環境を整えていくことが重要だと感じています。
地域の人に応援されるチームに
ー女子野球の魅力について
岩谷監督 女子野球は男子に比べスピード感やパワーは衰えていますが、楽しそうにプレーするところが魅力の一つです。体が柔軟でしなやかなところも見てほしい。
西山選手 野球の時はユニフォームで格好良いんですけど、オフの時はお洒落をしているギャップも魅力ですね。身に付けている道具も可愛かったり、個性溢れていて、そういうところも女子ならではかなと思います。
石橋総監督 女性が持つしなやかさに加え、華やかさもあるので、そういった女子特有の面、魅力を出していきたいです。
ーチーム発足に向け抱負を
石橋総監督 地域の人に応援してもらい、盛り上がっていくことで活性化していければと思います。その為には、チームを強くすることが大切。最終的には全国大会で優勝することが目標です。
岩谷監督 チームを強くして注目を浴びるようになりたい。ダイサンの方にも恩返ししていきたいですし、いずれプロ化できるよう頑張っていきたいと思います。
西山選手 広島東洋カープさんのように強くて応援されるチームになりたい。私としてはチームの不動の1番になることです。