完熟トマトを直売する廿日市市吉和の岡農園、来年は観光農園も視野に

　

廿日市市吉和に野菜の直売をしている岡農園がある。今季はトマトを中心に取り扱い、収穫したての完熟を販売している。一般市場で出回っている商品を購入した消費者が、同農園に直接買い求めに来ることも多いそうだ。

開園六十年以上になる同農園は例年、キュウリやピーマンなど数品目の野菜を生産。市内の産直市などに出荷している。トマトの生産量は、毎年約5t。およそ4000㎡の畑で「桃太郎8」「桃太郎セレクト」、ミニトマトの「アイコ」などの品種を育てている。

直売では、完熟のトマトが並ぶ。出荷先への配達時間を考慮し早めに摘む出荷品と比べると「食べ頃を迎えて収穫した分、おいしさが違う」と言う。出荷作業や配達など省ける分、割安で販売できるそうだ。買いに来る人のほとんどがリピーターで、出荷先での購入をきっかけに、直接買い求めに来るようになった人が多いという。忙しい時では一日中、客が途切れないこともあるそうだ。

同農園は安全・安心にこだわり、散布する農薬を一般の3分の1に減らしているという。同農園の3代目となる岡誠代表（37）は「一つ一つを手作業で拭いたりと手間暇が掛かるが、おいしいものを安心して食べてもらいたい」と収穫に勤しんでいる。来年は、果物の観光農園や野菜の詰め放題・収穫体験なども検討しているそうで「吉和地域の観光の一助にしていきたい」と話している。

岡農園

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