廿日市市大野の筏津地区で公共施設再編進む 子育て支援機能加えた複合施設の2023年供用目指し
廿日市市大野地域の筏津地区で、市民センター・体育館・図書館に子育て支援機能を備えた新たな複合施設の整備が進んでいる。既存の大野市民センターがある一帯に設ける計画。7月27日には、同センターの解体着手に先立ち安全祈願祭があり、松本太郎市長や事業の請負社・㈱マチノニワいかなづの田中康平代表取締役など15人が出席。新施設の2023(令和5)年3月の供用開始に向け、工事の順調な進行を願った。
複合施設の計画は、同市が2018(平成30)年に策定した筏津地区公共施設再編基本構想の一環。すでに利用停止している同センターと、解体済みの大野体育館、現在稼働しているはつかいち市民大野図書館を1つの施設として建て直す。従来の機能に、プレイルームや放課後児童クラブ、屋外に芝生の広場、子ども用の図書館など子育て支援機能を新たに加える。
複合施設は2階建ての鉄骨造。延べ床面積は約7500㎡で、敷地面積は約1万7370㎡。設計や解体費を含めた建設費は、約43億5400万円。公設民営のDBO方式を採用し、9社が出資して立ち上げた同社が運営する。
既存の3施設の年間利用者数は、例年17万人前後。同市は、新施設の利用者数目標に40万人を掲げている。
祈願祭で、松本市長や施工者のフジタ・増岡組建設工事共同企業体の檜垣純一代表が登壇。活力・にぎわいの拠点になることを願うとともに工事の無事故を祈願した。
松本市長は新施設について「子育て世代の憩いの場になるとともに、大野の魅力にもつながると考えている。若い世代の取り込みにもつながれば」と期待を寄せている。
既存の図書館は、新施設完成まで稼働する。新施設への図書機能移転に伴い22(令和4)年12月ごろに利用停止する予定。移行を終え次第、解体に入り芝生エリアを整備する。
同基本構想の対象エリアには、現在稼働している大野福祉保健センターも含まれている。同市は、同センターについては建物を残して活用するか、取り壊すかなど今後、検討していくそうだ。
※当サイトの掲載内容は、取材または公開したときの情報に基づいています。予告なく変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。