宮島訪問1回100円課税 総務省同意し早くて令和5年度開始
総務省は7月21日、廿日市市が導入を進めている「宮島訪問税」の新設に同意した。同市は今後、新型コロナウイルス感染症や税の徴収システムの構築などの状況を鑑み、早くて2023(令和5)年度中に同税の徴収を始める予定だ。
同税は、法定外普通税に分類され、廿日市市が課す。課税対象は、船舶で宮島町へ入域する訪問者。基本、1回の来島につき1人100円をフェリー代に上乗せし徴収する。一年分を一時に納付する場合は年間500円で、申告納付とする。島民や未就学児、通学・通勤、身体障害者手帳を交付されている人などは非課税としている。
収入見込みは、初年度300万人の来島を想定し約2億円。平年は400万人で約3億円を見越している。徴収した税は、宮島口の渋滞対策や島内のトイレ修繕・維持管理など観光に伴う行政需要に当てるそうだ。
同税の開始は、総務省の同意を受けたため条例を施行するのみ。同市宮島訪問税準備室の加藤正行室長は「宮島来島者の回復と徴収システムの構築の進み具合を鑑みて定めていくことになる。(同意を受けたことで)制度が整ったので、円滑な徴収に向けて準備を進めていきたい」と話している。
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