歯科コラムvol.3 「口腔ケアについて」
お口の健診や歯石取りなどの歯面清掃がインフルエンザウイルスやコロナウイルスの抑制に一役買ってることをご存知でしょうか?
皆様がこれを読んで、お口だけではなく、健康増進に役立てて頂ければ、幸いです。
定期歯科検診の必要性
歯や歯ぐきなどの口の中の病気は早期発見・早期治療・予防が大切だと言われています。それらの病気は痛くなってからでは手遅れになっているケースもあります。悪くなる前にリスクを見つけ、コントロールし、悪くならないように手を打つ必要があります。
定期的に口の中を検査することにより、以前との変化を知ることもでき、口の中の健康状態も保たれ、歯や歯ぐきを丈夫に長持ちさせることができます。
定期健診で分かることはそれだけではなく、舌や粘膜などもチェックするため、口の中にできるガンなどに変化する前の段階の病気を発見する事も稀にあります。
定期歯科検診で実施される検査項目
ここでは検査項目の一例を説明します。なお、歯科医院によって実施される検査項目は異なることがありますので、詳しいことは受診される歯科医院にお問い合わせ下さい。
①口腔内診査:肉眼で歯・歯ぐき・舌・粘膜などの口の中の組織を確認していきます。歯はミラーなどを使い確認し、怪しいところや見えにくいところはレントゲンを撮影する場合もあります。歯ぐきはプローベという歯と歯ぐきの溝の深さを測る道具で歯ぐきの崩壊度を確認します。舌や粘膜は肉眼での視診・指などでの触診により変化を確認します。
②クリーニング:歯の表面や歯と歯ぐきの境目、歯ぐきの溝の中についている汚れや歯石は、虫歯や歯ぐきの病気の原因となる菌の巣であるため、これを専用の器具で除去していきます。
③指導:汚れが沢山ついていたところをチェックして、歯ブラシの当て方やその他の清掃器具(歯間ブラシ・糸ようじ等)の使用による汚れの取り方を指導する事もあります。
④最終チェック:汚れを取り除いた後にもう一度歯や歯ぐきをチェックして、虫歯の有無や汚れの取り残しがないかを確認します。
ここで何もなければ定期検診に移行しますが、何か異常が発見されれば、治療し健康な口の状態にした後、定期検診に移行します。
まとめ
歯科治療により虫歯や歯ぐきの病気は改善しても、それらの原因菌は定期検診をしていかなければ減少しません。定期検診は口の健康を持続させ、再発を防止する事であり、全身の健康の維持増進にもつながると確信しています。
そだ歯科
院長 曽田 憲司
廿日市市下平良1-3-1