齊藤七星が空手のミニ国体へ 「すごいと思われる形をしたい」
地元廿日市市の齊藤七星(24、五日市空手道スポーツ少年団)が、「第45回広島県空手道選手権大会」(6月6日、シャープ体育館)の成年女子形で優勝した。齊藤は7月25日(日)に岡山県である「国民体育大会中国ブロック大会」(ミニ国体)で、国体の出場権を懸け挑む。
年長から空手を始めた齊藤。小中学生の時は目立った成績を残すことはできなかった。高校生になると、着実に力を着けインターハイに出場。さらに大学時代には全国空手道選手権で3位に入り、県の国体強化指定選手にもなった。実業団に参戦すると、全日本チャンピオンの隣で演武するなど経験を積み、一昨年は西日本大会準優勝や県選手権で初優勝するなどさらに力を増した。
新型コロナウイルスの影響で約一年半、ほとんどの大会が中止。だが、「期間があったのでしっかりと練習することができた。周りからはパワーが出たと言われた」と迫力・力強さが増した。加えて、メンタルでも変化があったようだ。以前は勝つことを意識するあまり力んで自分の力を発揮できなかった。最近は気持ちに余裕ができ、楽に形が打てるようになったそうだ。
県選手権では、予選はバランス崩し練習通りにいかなったという。だが、決勝は「気持ちが入った」と理想に近い形を打つことができ、連覇を成し遂げた。
一昨年のミニ国体は準優勝。本来なら上位2人が国体に出ることができる。だが、1位の選手が広島県で、上位2人が同じ県の場合、1位の選手が出場する規定のため齊藤は涙を飲んだ。ミニ国体で優勝すれば全日本大会出場権を得ることができる。齊藤は「(ミニ国体は)優勝する。見ててすごいと思ってもらえるような形を打ちたい」と気合が入っている。将来的には「世界で通用する選手になりたい」と見据える。