西広島のけん玉人 vol.2 空 瑠以(16)
中学3年生で獲った世界チャンピオンという称号
けん玉ワールドカップ廿日市2019のチャンピオンだ。
当時中学3年生で、「予選通過できればいいな」という思いで出場した大会だった。決勝に進んだ選手の中で、最も難しいレベル12の技を決めたのは2人だけ。そのうちの1人が空さんだった。優勝が決まったときは、目の前で起こっている現実が信じられず足が震えたそう。「仲間や家族が喜んでくれてうれしかったのを覚えている」と振り返った。
保育園児のころに、周りより少し上手にできた程度というけん玉。小学校に進むとほとんど触らなくなっていたが、5年生のときユーチューブ動画で配信された海外プレイヤーの技を観て、「やってみたい」と興味が湧いた。そのときから、日常生活の傍らにはけん玉がある。
チャンピオンになるぐらいだから練習時間も多いだろうと問うと、「練習するときはするけど、しないときは一切しない」と、きっぱり。「自分の思うようにけん玉が動かなかったら、一旦けん玉から離れる。離れると、できなかった技が単純に見えてくる。そして、またやるとできるようになる」。けん玉という相棒との距離感を大切にしている。
どこでも持ち運ぶことができていつでも練習できるけん玉は「これ1本で、世界中の人と関わることのできる最強のコミュニケーションツール」と話す。実際、けん玉を通して世界は広がった。未来のけん玉について「けん玉の良さが残りつつ、たくさんのオシャレな人が持つアイテムになってほしい」と笑顔を見せていた。
空 瑠以
広島市佐伯区在住。高校2年生。
2019年、けん玉ワールドカップ開催地である広島県初のチャンピオンに輝いた。
けん玉歴は六年。
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