廿日市市でDX推進へ NTT西日本などと協定 観光面での活用期待
廿日市市と西日本電信電話㈱広島支店(NTT西日本)、公益財団法人中国地域創造研究センターが「観光DX推進に関する連携協定」を5月13日、締結した。AI(人工知能)やビックデータなどのデジタル技術を活用し、観光分野における課題解決や環境改善に役立てていく。
協定期間は締結日から2024(令和6)年3月31日までの約三年間。協定書に「ICT(情報通信技術)を用いた実証実験環境の構築に関すること」や「地域に適した観光地経営に関すること」などの事項について協力すると明記している。
同市によると、ICTを活用することで、観光客の客層や観光地の混雑状況の詳細を把握・発信することもできるという。例えば、宮島来島者数だけでなく男女比や年齢層、観光地での滞在時間などもデータ化でき、イベントや企画の効果などを知ることができるという。
具体的な取り組みは、今後、協議し決める。同市は、蓄積したデータを地元事業者に提供することで、地元産業に役立てることも視野に入れている。同市観光課の村上雅信課長は「観光客回復した後、密にならないよう分散しストレスなく楽しんでもらえるよう環境整備に活用していきたい。また、地元事業者の販促に貢献できれば」と話している。
DX推進は市内全域が対象。同市は当面は宮島から始める方向で考えている。