廿日市市の小学生ドッジボールチーム「金剛寺ファイターズ」が3月28日、石川県で開かれた「第30回春の全国小学生ドッジボール選手権全国大会」で3位になった。広島県勢のメダル獲得は十一年ぶりという。新型コロナウイルス感染拡大の中の限られた練習時間を無駄にせず、全国で戦う実力を身につけた。大会後、中学校に進学した当時の6年生メンバー4人は、この経験を糧に人生の新たなステージに臨む。
サドンデスを制し、11年ぶり広島県勢メダル確定!
昨年2020年の春の全国大会はコロナ禍の影響で中止になったが、同チームの出場は2019年と2021年の三年連続。県を代表する強豪チームだ。
今年の全国大会出場チームは45チーム。決勝トーナメントに進んだ同チームは3回戦、ゲームセット終了時に対戦相手と内野の数が同数となり、1人がアウトになった時点で勝敗が確定するVポイントゲームに。緊張の糸が張り詰める中、アタッカーの有田諒那(当時6年)の投げたボールがアウトを取り、勝利。メダルを確定させた。次の準決勝で愛知県代表チームに惜しくも敗退した。

大会前、コロナ禍で当たり前のように練習ができなくなったとき、同チームの新宅啓佑監督は「状況を受け入れできることをやろう」と、子どもたちに伝えたそうだ。自宅でできる練習メニューや練習動画を作成したり、電話でコミュニケーションを取ったり。「このままでは終わらない」と励まし続けたが、新宅監督は「今思えば、逆に子どもたちから元気をもらった」と話した。
チーム創設者の梶川洋子部長はドッジボールを通じて「努力して頑張れば栄光があると信じて諦めないこと」「道に迷っても一人ではない。一緒に頑張った仲間を忘れずしっかり歩いてほしい」と、練習のときから伝え続けているそう。指導者らの思いを受け「心」をつなぐことで士気を保ったチーム力が、今回の結果をもたらした。
当時6年生の4人が今、思うことー。

当時の主将・吉野七碧さん
「(全国大会で)3位になり、きつい練習が報われてうれしい。人に流されやすい性格だけど、ドッジボールしていく中で自分の思ったことができるようになった。中学校ではバスケットボール部に入る予定。将来は、小学校の先生になって金剛寺ファイターズの指導者として戻ってきたい」
阿部優衣さん
「ボールをキャッチできなくて辛い時期があったけど、監督に取り方や悪いくせを教えてもらって直すことができた。たくさん怒られたけど、その分強くなれた。中学校では、身についた体力や球技慣れしているところを生かしてバスケットボール部に入り、レギュラーを取りたい。将来は看護師とドッジボールの審判になりたい」
阿部さんは全国大会の観戦者による投票で、ディフェンス部門のMVPに輝いた。
門田太志さん
「ドッジボールの魅力は、離れている内野と外野のチームメートが一丸となった空気感を感じたとき。練習がきつくて辞めたいと思ったことも何回もあるけど、大会で優勝すると続けてきて良かったと思う。苦しい練習を乗り越えたことを胸に、中学校では野球部のピッチャーになってレギュラーを取りたい。将来は、スポーツに関わる仕事に就きたい」
有田諒那さん
「同級生の3人は親友で信頼できる仲間。練習がきつくても、仲間も同じことをやっていると思うと頑張れたし、手を抜かずにやり切るということを教わった。中学校では野球部に入って県大会優勝を目指す。将来の夢は消防士。世の中の人を助けたい」