サンフレここだけ話 vol.22
みなさん、こんにちは。
サンフレッチェ広島スクールコーチの牛尾匠です。
私は人とコミュニケーションを取るとき、「言葉」をとても大切にしています。なぜなら、選ぶ「言葉」によって、相手への伝わり方が違ってくると思うからです。
例えば、スクール中、子どもたちに早く集まってほしいとき、「一番早く集まれるのは誰?」と声を掛けるのと、「集まるのが一番遅いのは誰?」と声を掛けるのでは、受ける印象が違うのではないでしょうか?
こちらはただ早く集まってほしいだけなのに、後者の声掛けの場合は「もしかしたら怒られる?」と思う子もいるかもしれません。
話し手の思いを正確に伝えるために、「言葉」は慎重に選ぶようにしています。
単語で会話していませんか?
家族で過ごしているとき、単語だけで会話が成立していることはありませんか?
例えば、子どもが「お茶!」と言っただけでコップを用意し、その中にお茶を入れ、「どうぞ」と渡すようなことはありませんか?
今まで関わってきたスクール生の中にも、「コーチ、トイレ!」や「コーチ、ボール!」など、単語で話し掛けてくる子がたくさんいました。
おそらく、家庭では「お茶!」という言葉の意味を保護者が察して会話が成立しているのだと思います。
ただ、これが子ども同士の会話となった場合はどうでしょうか?チームメートが単語だけで全てを察して行動してくれるでしょうか?
察しの悪い大人を演じて
子どもが単語で何かを伝えようとしたとき、察しの悪い大人を演じてみてください。
「お茶!」と言われれば、「お茶がどうしたの?」と必ず聞き返すようにしてみてください。最初はやりとりに時間がかかり大変かもしれませんが、それを繰り返していくと文章で会話ができるようになります。
私も自分の息子(小2)に「察しの悪い大人」を演じてきました。今ではお茶を飲むのにも「のどが渇いたからお茶ちょうだい!」と理由まで伝えてくれるようになりました。
担任の先生いわく、「お友だちとしっかりコミュニケーションを取れています」とのことです。
ちなみに、もうすぐ3歳になる娘もそんな兄をまねて、文章で話し掛けてくれることが増えてきました。
家庭の中で文章で会話する環境を
子どもは身近な大人のまねをします。家の中で大人同士の会話を単語で済ますことがあるのであれば、今すぐやめましょう。
文章の会話をぜひ子どもに聞かせてあげてください。子どもがきちんと自分の言葉で、最初から最後まで話すことができたら、しっかり褒めてあげましょう。
そうすると、自信を持ってチームメートとコミュニケーションを取り、自分の思いを伝えることができるはずです。
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1987年9月27日生まれ、島根県浜田市出身。
《サッカー歴》
美川FC-カマロンFC-島根県立浜田商業高等学校 – 広島修道大学
《指導歴》
サンフレッチェ広島アシスタントコーチ – 広島市立安佐北中学・高等学校外部コーチ – 愛媛FCスクールコーチ – カマタマーレ讃岐スクールコーチ – 徳島ヴォルティス普及コーチ
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写真提供:サンフレッチェ広島