過ちを二度と繰り返さないーー。
旅行や地域商社事業など手掛ける㈱たびまちゲート広島(中区胡町)が、VR(バーチャルリアリティ)で被爆前から復興までを学ぶ「PEACE PARK TOUR VR(ピースパークツアーブイアール)」を実施しています。
平和記念公園(中区中島町)内に5ヶ所のVR体験ポイントを用意。一瞬にして薄暗くなり炎に包まれる原爆投下直後や、がれきの中から復興を進めてきた広島の街の様子など360度映像で紹介します。
被爆を”自分ごと”として捉えてもらうことで、原爆の恐ろしさ、平和の尊さを伝えています。
ツアーは80分間。同行するガイドが、広島の歴史を被爆前から被爆後まで丁寧に説明します。
被爆時、広島県燃料配給統制組合の事務所だったレストハウスの地下からツアースタート。原爆が落とされた瞬間、たまたま地下室にいて生き残った故・野村英三さんの証言を元に作られたパネルや、当時の地下室の一部がそのまま残っています。
地下室のあと、レストハウス近くの川沿い、原爆ドーム対岸、相生橋、原爆ドーム、元安橋の5つのポイントで専用ゴーグルを装着。原爆投下前、投下直後の映像を視聴します。
ゴーグルをつけたまま周囲を見渡すと、自分がその場にいるかのように感じられるのがVRならでは。凄惨なシーンが苦手な人や子ども向けに、映像を被爆した人々が登場しないバージョンに設定もできます。
たびまちゲート広島は、ツアーで「悲惨さだけを伝えない」としています。映像には、原爆の被害を受けながらも、広島の人々が街を復興し、未来に向けて歩んできた道のりも盛り込んでいます。
VR体験のあとはレストハウスに戻り、平和について理解を深めるための時間も設けます。
参加者自身がツアーで感じたことを自由にアウトプット。書いた用紙をレストハウス内の「希望の川」という壁に貼ります。
ツアーはリクエスト予約で参加を受け付け、1人から催行。当日は10時30分から開始します。
料金は大人3500円、6歳〜11歳1000円。10人以上から団体料金を適用し、開始時間の相談にも対応可能です。
ツアーは2021年8月に始まり、これまで全国各地から約700人が体験したそう。
たびまちゲート広島の舛繁もも花さんは「屋外でVRを活用したツアーは全国的にも珍しい。ぜひ、自分のこととして捉えやすいリアリティーのある映像を見て、平和の大切さを感じてほしい」と、広く体験を勧めています。
申込 |
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問合 |
㈱たびまちゲート広島 |
※文中の価格は税込です。
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