廿日市市は、世界遺産の島・宮島の魅力を後世に残していく「千年先も、いつくしむ。」プロジェクトの始動を4月18日、発表しました。先人から受け継がれ、島民が慈しんできた文化や歴史などの普遍的価値を、観光客に共有し共に守り続けてほしいと協力を呼び掛け。プロジェクトロゴ、ポスター、動画を紹介すると同時に、特設サイトをオープンしました。
市によると、1400年前に嚴島神社が創建された宮島は島自体が御神体とされ、”神と自然と人が共存する島”として島民が大切に受け継いできました。4枚のポスターには、嚴島神社大鳥居や原生林にたたずむシカ、神棚を祀る住民など写され、宮島の原点である「神をいつきまつる島」の姿を伝えています。
三分間の動画では、嚴島神社や寺院をはじめ、四季折々の自然、人々の営みが映し出され、ナレーションと英語字幕がついています。プロジェクトのコンテンツはG7広島サミットで活用するほか、大阪・関西万博(2025年)に向けても特設サイトの内容を充実させていくそうです。
廿日市市の松本太郎市長は、「観光のグローバル化などにより観光客が増加。オーバーツーリズムといった声が聞こえるようになり、地域にもたらす影響が懸念されてきた」と、プロジェクトの背景を説明。2020(令和2)年3月、「宮島まちづくり基本構想」を策定し、本格始動に向け進めてきました。「宮島にかかわるすべての人と、行政が一体となって宮島を守り伝え発信することで、持続可能な観光地域を目指す」と力強く話していました。
また、宮島はプロジェクト始動と同日、環境省が推進するゼロカーボンパークに登録されました。
「千年先も、いつくしむ。」プロジェクト特設サイトはこちら
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