凸版印刷㈱がDX開発拠点「ICT KOBO MIYAJIMA」を12月20日、廿日市市役所7階に開設しました。開所に伴い、廿日市市と凸版印刷は包括地域連携協定を締結。行政DXの推進をはじめ、地元の雇用創出や地域事業者との協業などを推し進めていくそうです。
「ICT KOBO MIYAJIMA」は、廿日市市役所7階のレストラン跡地に開設。広さは169㎡で、会議室やデスクなどを備え同社社員が常駐。行政や事業者などが同社との相談・協議に使用できる共創スペースも整備されています。
廿日市市によると、市内における情報サービス産業は、移輸入額が移輸出額を上回り、地域別の収支にあたる「域際収支」が赤字。市外調達に依存している状況にあるそうです。市は、市内事業者のデジタル技術導入に伴う生産性向上も視野に入れ、今年7月、レストラン跡地の借り手となるDX関連企業を公募していました。
12月20日の協定締結式で、松本太郎市長は市のDX促進について「行政だけでは手詰まりだと感じている。推進力のある民間の力を借り、市役所に足を運ばなくても市のサービスを受けられる行政を目指していきたい」と話していました。
凸版印刷は、「ICT KOBO」と称した拠点を全国に展開。システム開発やデジタル人材の教育・拡大のほか、地元事業者や住民との新事業、地場雇用の創出といった地域活性化を目的に、沖縄県や長野県などに設けており、廿日市市は4拠点目となります。
他の拠点では、自治体への住民の要望を効率的に集約する新たなアプリケーションを開発。映像と音声で遠隔地とつなぎ、リアルタイムで果物狩りをバーチャル体験できるサービスなどの実証実験等しています。
「ICT KOBO MIYAJIMA」でも共創スペースを活用し、地域の要望や課題から新たなデジタルサービスの創出などに取り組むそうです。具体的な活用方法については、今後決めていくそうです。
施設名 | ICT KOBO MIYAJIMA |
場所 | 廿日市市下平良1丁目11-1(Googleマップ) |
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