永本建設㈱(廿日市市)は高耐久木材を加工する新工場「AKASHI WOOD YARD」を廿日市市宮内に建設、2022年7月に稼働させました。
高耐久木材は「E’s-WOOD(イーズウッド)」という新製品で木造住宅の外装材やデッキ材に適しています。最新技術を駆使し、木材に窒素加圧加熱処理することで、防腐・防虫・耐水・断熱・形状安定に優れた特性を持たせています。
木造住宅の外装材やウッドデッキ向けの安心・安全な高耐久木材
E’s-WOODは桧・杉・松はもちろん間伐材にも処理ができ、薬剤を一切使用しないため、危険な有害物質が揮発する心配がありません。このため、幼稚園などの乳幼児施設や高齢者施設などに安心して施工することができます。
また、通常の木材は後塗装を施して木目を綺麗に見せたり、耐久性を高めたりしますが、この木材は塗装無しで深みのある自然色を再現できます。 永本建設は広島県産のみの木材を調達し、窒素処理を専用設備のある㈱出雲木材市場(島根県出雲市)に委託し、新工場で木造住宅の外装板やデッキ材に加工します。
ショールームのような工場
新工場「AKASHI WOOD YARD」は自社所有の土地にE’s-WOOD外装材を使用した318㎡の加工場と75㎡の倉庫を建設。木材の四面削りや溝・面取りなど複雑な加工ができるドイツ製の6軸モルダー加工機、廃材を再利用するバイオマスボイラーなどを設備しました。投資額は約1億円。地域経済活性化のための流通木材事業として国の事業再構築促進事業に採択され、投資額の6割を補助金で賄っています。
荒廃する山、林業、製材業、地域の将来を考える
新工場稼働に際し、永本清三社長は「近くの山の木で家を造る。地域の林業や製材業、その地域が持続できるよう、〝地産地消から地消地産〟で中規模木造住宅の可能性を追求したい」と話しました。永本和磨常務は「E’s-WOODは過酷な条件下で20年以上品質を保っている実績がある。価格は杉のE’s-Woodが桧の木部用塗料2回塗りと同等。5年後に7,000万円の販売を見込んでいる」とE’s-Woodのコストパフォーマンスの高さをPR。
漁民の森づくりイベント
永本建設では森を作れば海が育つという環境保全に着目し2006年から「廿日市漁民の森づくり」活動をしています。漁業関係者、林業関係者、地域の子どもたちが一体となり、植林や伐採をしています。参加した人たちは植林をした満足感や森林セラピーのような体験が記憶として残り、今では「心の中に木を植える運動」になっているそうです。
都市部から農漁村への田園回帰と言えば大げさですが、地域資源に目を向け、地域資源を有効活用し、地方の暮らしに豊かさを求めることも大事ではないでしょうか?壊れた自然や街並みの再生に触れることは、きっと私たちの心の再生につながることでしょう。
永本建設㈱ |
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住所 |
廿日市市新宮2-14-12(Googleマップ) |
電話 |
0829-31-6655 |
公式サイト |
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