ライター/Parade 仲尾 光平
「ひろしまクリエイター図鑑」と「西広島タイムスわくわく+」が、地元・広島のクリエイターを応援しようとコラボレーション。多彩な才能にあふれるクリエイターを連載でご紹介します。
ひろしまクリエイター vol.8
nico*to*nico(ニコトニコ)
今回は、アクセサリー作家のnico*to*nicoさんの紹介です。
・アンティーク調のデザインが目を引く
・時とともに味わい深くなるヴィンテージパーツを使用
そんなアクセサリーを主に製作しています。
おじいさんが建具職人、おばあさんは洋裁ができる方だったことで、ものづくりがとても身近にあったnico*to*nicoさん。ものづくりを始めたのは中学生のころ。当時流行だったビーズを買っては、本を読み、独学で製作に励み、クラスメイトやお友だちに作ってあげていたそうです。昔から「周りが喜ぶ姿を見るのが好き」というnico*to*nicoさんらしいエピソードですよね!
当時はパーツを売ってるところも今のように無く、自宅から少し遠いところまで電車に乗って買い出しに行っていたそう。
その後、アクセサリー作りを趣味に学生時代を過ごしつつ、製菓専門学校に通うため大阪に。今でもそのときの腕を家族にふるっているんだとか!
お母さんがこんなに素敵なケーキを作ってくれたら、子どもはうれしいですよね!
専門学校を卒業後広島に戻り、ケーキ屋やパン屋で働き、アクセサリーパーツの取り扱いや制作を行うお店に転職。今の活動のベースとなる技術に磨きをかけたそうです。
結婚したあとは子育てに奔走する日々を過ごすことに。 「自分の楽しむ時間を作りたい」「前から大好きだったアクセサリー作りに再チャレンジしたい」という思いから、2018年よりnico*to*nicoとしての活動を開始しました。
《作品紹介》
新作のハンマードという真鍮を使ったデザインのイヤリング。ピアスをつけているように見えるデザインがポイントで、面積が広く、ずれないのが特徴。
工房紹介
取材当日nico*to*nicoさんの制作場所はレインボー倉庫広島(広島市西区商工センター)1階のカフェスペース。壁面にはイラストレーターMatsuko(@matsuko_blue)のイラストが展示されており、アトリエのような装い。カフェメニューのオーダーで利用できます。
こだわりのアイテム
50年以上の歴史を刻むストップウォッチ
おばあさんがお母さんに購入し、そしてお母さんからnico*to*nicoさんに受け継がれたストップウォッチ。当時は習い事のそろばんのために購入したものだそう。なんと50年以上の歴史があるんだとか!今もしっかり正確に使えるそうです。
「おばあさんとの思いが詰まったものを大事に受け継ぎ、身近に置いておきたかったんです」とnico*to*nicoさん。
今は作品を製作時間を計るために使用しているそう。能率を上げようとする姿勢はプロフェッショナルですね!
製作中のおとも
assemble!(広島市西区楠木)のグラノーラ
作業の合間や思い浮かばないときには、糖分を補給!
コーヒーと一緒に「assemble!」というお店の洋菓子やグラノーラを食べるのも、一つの楽しみだそうです。ただのお菓子ではなく、ナチュラルなグラノーラというところに健康への意識が感じられますね。
クリエイターからひとこと
娘や母、お客様を見ていていつも思うことは、オシャレは年代問わず楽しめるということ。それは、もちろん男性の方も。アクセサリーはそんなオシャレの仕上げ的存在だと思っています。何か今一つ物足りないな、というとき、お気に入りのアクセサリーを着けることで「気持ちの温度が1℃上がる」。今の自分を楽しめる、そして自信につながるアイテムだと思っています。
私の作品の中からも、皆様のとっておきのアイテムが見つかりますように。
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取材後記 〜案内人から〜
ちなみにnico*to*nicoという活動名は4人の子どもたち(男の子の双子(ニコ)と女の子の双子(ニコ))からきているんです!
そんな奇跡のようなエピソードを屋号にされていることで、おじいさん、おばあさんからしっかりと受け継がれた「ものづくり」の系譜が、幾世代にも受け継がれていくのかな?、なんて想像をしてしまいました。
今回のインタビューで最も心に残ったのは「周りが喜ぶ姿を見るのが好き」という言葉。自分の為だけに行動していては、人は幸せになることはできません。
人のために行動することが、周りの人々を幸せにし、自分自身を豊かにすることができる。nico*to*nicoさんの周りを明るくするその人柄の一端に触れた気がしました。
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