ライター/光井 祐子
広島市西区井口明神にある「西部埋立第二公園」は、住宅地の中に緑が生い茂り、子どもが楽しめる遊具も複数ある多世代の憩いの場です。広電宮島線の井口駅から宮島街道を渡った先にあり、電停から約50mほどの距離なので公共交通機関でのお出かけにおすすめです!
西部埋立第二公園は、池の中に大きな岩があり、他の公園とは少し変わった雰囲気が漂っています。岩は「小己斐島」と言われるそうですが、なぜ公園に島があるのか不思議だったので、この地域の歴史も調べてみました。
複数の遊具が集合!のびのび遊んで
まずは公園の遊具!未就学児でも安全に遊べる傾斜の緩やかな滑り台が付いている複合遊具や高さのある滑り台、アーチ形のうんていや鉄棒があります。砂場や鉄棒が整備されている公園が近年少ないように感じているのでうれしいところです。
ジャングルジムやブランコもありました。小学生未満の子どもがのびのび遊ぶのにちょうど良い広さに、複数の遊具がまとまっています。
広々としたグラウンドもあります。ボール遊びなど、スペースを使って動けるのはうれしい要素ですね!公園の隣りの市立井口中学校や北側にある市立井口小学校に通う子どもたちの憩いの場でもありそうです。
木陰のベンチや東屋も。お散歩に最適
「小己斐島」を囲う池を眺めることができるようにして、木陰のあるベンチや東屋も配置されていました。炎天下の中でお散歩する人は、こうしたベンチや木陰を休憩に利用してくださいね。
嚴島神社との深い関わりも
西部埋立第二公園のある井口地区は、1960年代~1970年代にかけて大規模な埋め立てが行われました。
埋め立て前、JR山陽本線や広電宮島線、国道2号線の南側の土地は海だったそうです。小己斐島は「男明神」と呼ばれており、昭和初期の国道建設の際に取り壊された「女明神」と合わせて夫婦島として知られていました。
小さな鳥居は「小己斐明神」という神社で、平安時代に栄華を極めた平清盛が嚴島神社(廿日市市)を造営する際に鈴ヶ峰地区から木を切り出し、この場所にあった明神の浜から刻印した木材を送り出していたのだとか。まさか、井口地区と嚴島神社にこのような関係があったとは知りませんでした。
また、小己斐島には、海岸に打ち寄せる波によってできた地形が残っています。このような自然の海岸が失われつつある現在、埋め立て工事によって小己斐島が消滅しないよう整備保存が図られているそうです。これからも多世代の憩いの場として大切に活用していきたいですね。
西部埋立第二公園 |
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場所 |
広島市西区井口明神2丁目10(Googleマップ) |
トイレ |
あり |
駐車場 |
なし |
アクセス |
広島電鉄「井口駅」から徒歩3分 |
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