正社員やパート、アルバイトが仕事が原因で新型コロナウイルスに感染した場合、労災保険が適用されます。休んで受けられなかった給与の補償額が労働者に直接振り込まる休業補償で、勤め先または労働者自らの申請が必要。地元廿日市市の廿日市労働基準監督署は、感染経路が不明な場合でも対象になることもあるため、制度を広く周知しています。
休業補償の対象は、感染した正社員・パート・アルバイトなどの労働者全般。補償額は、直近三ヵ月の平均をとった日給の8割。療養のため仕事を休み賃金を受けていない期間のうち、4日目以降の日数分が労働者に給付されます。
適用の条件として、労働環境下での感染が明らかか、感染経路が不明であっても接客業や営業など不特定多数と接触する機会が多く感染リスクが高いとされる職場・職種も対象になり得るそうです。
労災保険は原則、事業者・企業が加入しており、労働者自ら加入する保険ではありません。新型コロナウイルス感染症が労災対象であることを知らない事業者も少なくないと言います。令和3年の廿日市労働基準監督署管内の労災件数(休業4日以上)は307件(令和4年1月末確定)。うち新型コロナの労災は37件。中空謙二署長は「まだ増える可能性は高いが、新型コロナで労災保険を受けられるのは医療従事者だけだと思い込まれている人も少なくない。業種や職種に関係なく、仕事で感染したと思う人は遠慮なく相談してほしい」と呼び掛けています。
申請の期限は、感染により働けなくなった日から数え二年。申請書類には、医療機関か保健所の証明などが必要。申請は勤め先と労働者のどちらからでも受け付けています。
労災の休業補償と雇用調整助成金との併用はできません。
給与補償のほかにも、新型コロナの治療費が無料、または負担した費用が支給される療養補償給付などもあります。労働基準監督所は新型コロナに感染した場合などの相談も受け付けています。
労災の相談・問合は、職場が広島市佐伯区・廿日市市・大竹市であれば廿日市労働基準監督署へ。
廿日市労働基準監督署 |
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住所 |
廿日市市新宮1-15-40(Googleマップ) |
電話 |
0829-32-1155 |
駐車場 |
有り |