広島市西区井口に、近隣では珍しい絵本専門の図書館があります。保育園の敷地の一角にあり、建物の形から、その名も「かたつむりの家」。
館内には、子どもたちに定番の「ぐりとぐら」をはじめ1845年刊行のドイツの絵本など約2700冊がずらり。園外の人にも開放し、無料で借りることができます。
図書館は、一昨年8月に認可保育園のもみのき保育園分園(井口園)の敷地内に開館しました。
親子はもちろん、大人も楽しむことのできる絵本を取りそろえています。
戦争や平和関連の絵本も数多くそろえ、最近では海外作家の本も力を入れています。開館当初は1000冊でしたが、目標の3000冊近くまでそろっています。
絵本専門図書館は珍しさから、遠くは福山市から訪れる人もいるそうです。親子連れだけではなく、「この作家の本を読破したい」という大人も少なくないよう。
多いときには、一日10組以上が訪れることもあるそうです。
2階建ての図書館は、建物の内外装も特徴的。外観の壁はカーブし、カタツムリの殻の形。入口のスロープもよく見れば、頭を出したでんでん虫になっています。
館内も、子どもの遊び心をくすぐる造り。中央にあるらせん階段は、大木を模し真ん中をくり抜いたような形で2階へと続きます。
階段を昇ると、目に飛び込むのは鮮やかな緑色の壁。階段の大木から葉っぱが伸びるイメージだそうです。絵本を読むこともできるそうです。中止ししていますが、読み聞かせなどイベントを再開したいそうです。
絵本の貸し出しは1人5冊までで、二週間借りることができます。
もみのき保育園を運営する社会福祉法人丘の上福祉会・西村恵美子理事長は「少しでも子どもの心、思い出に残る場所にしたいですね。「あそこの図書館は楽しかった」と成長した時に心のどこかに引っかれば」とほほ笑んでいます。
「星の王子さま」など子どものころには読んだ時にはピンとこなかった作品も、大人になって改めて読み返せば隠された意味が見えてきます。
「読書の秋」に、絵本の世界に浸ってみては。
施設名 | かたつむりの家 |
住所 | 広島市西区井口5-24-22(Googleマップ) |
開館日時 | 木・金・土曜日午後1時〜午後3時 |
駐車場 | 有り |
問合 | 082-208-5102(もみのき保育園分園(井口園)内) |