【廿日市市】廿日市市で4月27日、65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。高齢者施設の入所者を先行。初日は介護老人保健施設ひまわり(同市宮内)の入所者25人が、接種を受けた。5月からは入院患者、集団接種、6月からは市内の各医療機関で個別接種を開始する。
ひまわりでは、入所者80人のうち市内に在住する70—99歳の50人が、27日・30日と二日間に分け接種。医療法人みやうち理事長で廿日市野村病院の野村陽平副院長が1人ずつ注射した後、十五分〜三十分、副反応に対する経過観察した。接種した中野綾子さん(99)は「打った方がいいと思った。(接種する際は)痛みも何もなかった。安心して生活できる」と笑顔がこぼれていた。
同市では、市内43カ所の高齢者施設で順次、接種を進める。連休明けには有床病院の入院患者へ開始する予定。5月6日からは集団接種の予約をWEB(https://v-yoyaku.jp/login)と電話での受け付けを始め、21日から市内5カ所で実施する。6月1日からは市内の指定医療機関62カ所で個別接種をスタートする。順当に行けば、6月下旬までに1回目、7月中に2回目の接種が終わる予定という。対象は約3万7000人で、同市では7割の接種を想定している。
同市健康推進課の田村恭宏課長は「医師会を中心にして医療機関と協力して、市民が安心して円滑に接種できる体制を進めたい」と話している。
問合は、同市新型コロナウイルスワクチン接種予約・相談コールセンター 0120-528-529
野村副院長(右)が1人ずつワクチンを接種