【佐伯区】広島市佐伯区湯来町の湯の山温泉麓にランチとカフェ、産直市を併設した「湯来の元気な店」がオープンした。住民グループ「湯来ふるさとプロジェクト」が、閉店の危惧があった店舗を引き継ぎリニューアル。毎週水・土・日曜日にオープンし、地域の交流・憩いの場としてにぎわっている。
国道433号線にある店舗
同所には、約二十年前から地元住民が営む「みんなの元気な店」があった。地域の野菜を直売したり飲食店も兼ねていた。だが、高齢化や施設の老朽化、新型コロナウイルス禍の影響もあり閉店が危惧されていた。同グループの長岡高江さんは「地域の人にとっては思い出のあるお店。火を消してはいけないと思った」と、同グループとして店舗を継承することを決めた。
同市の元気なまちづくりプロジェクト地域活動支援事業補助金を活用し、昨年12月から築約九十年の平屋建て建物を改築。壁は白色の漆喰、梁や柱は黒色に。室内は囲炉裏や掘りごたつを設けるなど古民家風にリノベーション。念願だった加工所も併設。湯来特産のコンニャクはイモから育て加工所で作っている。
建具は黒色に漆喰の壁に仕上げた
手作りの昼膳は、2種類。ちらし寿司定食(500円)と、水曜は魚に土日は肉がメーンの定食は日替わり。4月21日は白身魚の天ぷら(700円)が、正午前には売り切れていた。手作りのケーキやコーヒーがあったり。加工所で作ったコンニャクや地元で取れた野菜の直売、雑貨も並んでいる。
4月10日に開店し、昼食時には満席のときも。長岡さんは「地元に愛され、皆さんが交流できる店にしたい。湯来の魅力を発信していきたい」と、今後は県立湯来南校高校と協力し「湯来メンマ」の開発を目指している。
店内は囲炉裏や掘りごたつなど古民家風に
営業時間は、午前8時〜午後4時。
問合は、同店☎(0829)83・0601。
※湯来ふるさとプロジェクト
2005(平成17)年の広島市との合併を機に発足。狐原山のサクラ植樹や散策道の整備、魚切ダムの清掃活動やクリーンウオークなどして湯来の魅力の向上や発信など取り組んできた。今年3月には広島市民賞を受賞した。